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「チーズとうじ虫」国内公開が決定

 昨年11月のナント3大陸映画祭(フランス)で、ドキュメンタリー部門の最高賞(金の気球賞)を受賞した映画「チーズとうじ虫」の国内公開が決まった。素人だった加藤治代監督(39)が、母親直美さんのがん闘病と死を追った作品だ。

 加藤監督は、母親の発病から3年後に「退屈しのぎ、遊びの道具」として家庭用ビデオカメラを回し始め、母親、祖母との日常生活を淡々と記録していった。看病に追われて撮影どころではないときもあったが、やがて映画学校に通い始め、1本の映像作品にまとめた。母親は約7年の闘病生活をへて亡くなった。

 同映画祭のクレア・シモン審査委員長は授賞にあたって「加藤監督はチョウのように自由に、どの映像が日常の生と死における恐るべき象徴となるかを選択できる」と絶賛した。日本勢の受賞は、99年の「ワンダフルライフ」(是枝裕和監督)以来、6年ぶりだった。是枝監督はその後「誰も知らない」がカンヌ国際映画祭で高く評価された。海外の厳しい目に選ばれた加藤監督の、今後の活動も注目される。7月8日から東京・ポレポレ東中野で。

[2006年6月5日8時56分 紙面から]

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