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24年ぶり映画「転校生」舞台は長野

 中学生男女の心と体が入れ替わる騒動を描いて大ヒットした映画「転校生」が、再び大林宣彦監督(68)のメガホンで、24年ぶりに製作されることが3日、分かった。小林聡美と尾美としのりコンビは、15歳同士の蓮仏美沙子と森田直幸に、舞台は広島県尾道市から長野市になる。26日に同市でクランクインし、来年夏に公開の予定だ。大林監督は「『転校生』を見て映像の世界を目指した人に、今でもたくさん出会う。50年後に伝えたい作品にしたい」と語った。

 82年に公開され、キャストの好演やコミカルで切ないストーリーで、尾道を一大観光地に押し上げるまでになった名作は、物語のエッセンスはそのままに、新ロケ地長野でよみがえる。県関係者が大林監督に「10代の息子に見せたい映画を作ってください」と話したことがきっかけだった。大林監督は「風景ありきじゃなく、出会った人の言葉が最大の魅力。言葉の美しい所に行くと、風景も美しく見えるんです」と、地元の熱意に動かされた。

 山紫水明の長野を生かしたディテールもある。前作で神社の長い階段を落ちて心と体が入れ替わるシーンは、新作では美しい水の中になる。さらに、蓮仏演じる一美の実家は老舗そば店だ。大林監督は「こうなるとリメークじゃないね。『転校生シリーズ2』といったところ。映画は裏切ってナンボなので、あっと驚くラストになっています」と話す。ただし、森田が演じる転校生一夫は、尾道からやってくるというファンを喜ばせる設定もある。

 大林監督は「また25年後に『転校生』を作りたい。それが自分の最後の作品になれば幸せ」と作品への愛着は深い。映画初主演の蓮仏は「前作のファンを裏切らない、前作とは違う素晴らしい作品にしたい」、森田も「女の子のしぐさをやったことがないので不安ですが、頑張ります」と話している。

[2006年10月4日8時27分 紙面から]

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