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「木更津キャッツアイ」に市民栄誉賞

 映画「木更津キャッツアイ」が千葉・木更津市の市民栄誉賞に決まり23日、主演の岡田准一(26)が同市市役所で行われた贈呈式に出席した。連続ドラマ化と映画化を経て、同市の知名度は急上昇。今夏行われた市町村魅力度調査で、千葉県内では昨年のランキング圏外から2位に大躍進。熱狂的なファンが各地から転居してくる現象もあり、ついには岡田の移住計画まで飛び出した。

 作品を代表して水越勇雄木更津市長から賞状と記念品を受け取った岡田は「出演者みんな大好きな町なので喜んでいると思います」とあいさつした。同栄誉賞贈呈は96年、化学研究の財団法人「かずさDNA研究所」以来。岡田は「(木更津に住む)ダメな5人組の話だったので、ドラマが始まった時は怒られると思っていたのでうれしい」と笑顔を見せた。

 同市長は、「市民に明るい夢と大きな希望を与えてくれた」と岡田とそろって「ニャ~」と決めポーズも披露。大阪出身で都内在住の岡田から「第2の故郷。栄誉賞いただいたのでみんなで住もうかな」と移住計画も飛び出した。

 栄誉賞は市議会全会一致で決定した。今年行われたネット検索数から割り出す市町村情報接触度調査で、同市は昨年の圏外から全国4位に。さらに今夏、ブランド総合研究所が実施した「地域ブランド調査 市版」でも千葉県内で東京ディズニーランドの浦安市に次ぐ2位にランクされた。ミッキーマウスにはキャッツでもかなわないのだが、ドラマ、映画がつくられるたびに、知名度は全国区になるのだ。

 若者が次々と上京し、商店街も不況で活気を失いつつあった。そんな状況を逆手にとったのが02年放送のドラマ「木更津キャッツアイ」だった。脚本を手掛けた宮藤官九郎によると千葉・西船橋や埼玉・春日部も舞台の候補地だったが「青春時代の切なさの出る町だった」(磯山晶プロデューサー)とに選ばれた。

 03年の映画公開後に同市長が宮藤に新作撮影を懇願する手紙を送るなど再生の切り札として期待を寄せていた。ここ数年、市の人口は横ばいだが、熱狂的なファン約30人が全国各地から転居。劇中も登場する「やっさいもっさい踊り」や港まつりの参加者も増加中。一方で、同シリーズは公開中の「ワールドシリーズ」で完結予定で、「キャッツ効果」を絶やさぬよう、正念場も迎えている。

[2006年11月24日8時35分 紙面から]

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