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「硫黄島からの手紙」オスカー前哨戦制す
- NYっ子エミリーは「I Love ケン」と写真にキス(撮影・瀬津真也)
【ニューヨーク10日(日本時間11日)=瀬津真也】クリント・イーストウッド監督(76)の「硫黄島からの手紙」の米マスコミ向け特別試写会が、当地で行われた。同映画は全米映画批評会議作品賞に続き、この日もロサンゼルス映画批評家協会賞の最優秀作品賞を受賞。イーストウッド監督も高評価に満面の笑みを浮かべた。また、ニューヨーク市内で、主演渡辺謙(47)のアンケートを100人に行った結果、認知度は74%に達していた。
「硫黄島からの手紙」が、来年2月25日のアカデミー賞に向けロケットスタートを切った。全米映画批評会議作品賞、ロサンゼルス映画批評家協会最優秀作品賞と、アカデミー賞前哨戦での2冠に続き、米国映画協会(AFI)選考の06年度優秀10作品にも入った。賞についてはめったに語らないイーストウッド監督も「受賞ということは皆さんに見てもらうチャンスが増えるということ」と、シャンパングラスを掲げて喜んだ。
この日は、USA TODAYやCNNなど全米メディア所属の175人に向けて特別試写会を開いた。映画終了後は拍手喝采で、直後の宴(うたげ)では同監督への称賛の嵐だった。同監督の「ミスティック・リバー」に出演した俳優ケビン・ベーコンも「信じられないほどパワフル。全編日本語でこれほどの作品を作れるのは、現代ではイーストウッドだけだ」と絶賛した。
アカデミー賞最有力候補に浮上しており、米国内ではニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの3都市で20日に公開。その後は、1月12日にシカゴなど14都市、同23日のアカデミー賞ノミネート直後の26日にさらに15都市で順次公開する。
同監督のエージェントのレナード・ハーション氏は「監督は賞を日本の才能ある俳優たちにと、期待している」と明かす。アカデミー最優秀賞(作品賞、監督賞)で2度ずつ受賞した名監督は、渡辺や二宮和也(23)らを栄光へと導くつもりだ。
[2006年12月12日8時27分 紙面から]
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