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本木が納棺師主人公「おくりびと」で主演

 遺体を棺桶(かんおけ)に納める納棺師を主人公にした異色の映画「おくりびと」が製作され、本木雅弘(41)広末涼子(26)が主演することが28日、分かった。納棺師の仕事をつづった本に出合い、強く興味を引かれた本木が映画化を発案した意欲作。本木と広末が夫婦を演じ、放送作家小山薫堂氏(43)が初めて映画の脚本に挑戦した。滝田洋二郎監督(51)がメガホンを取り、松竹配給で来年公開。

 映画「おくりびと」は、ひょんなことから納棺師となった男が、その儀式を通して触れた人間模様や、上司に影響を受けながら人間的に成長していく姿を描く。本木が十数年前に読んだ納棺師の青木新門氏の著書「納棺夫日記」を映画関係者に紹介したことから映画化が実現した。

 同著は、納棺を長く職業とした同氏が人間や家族とは何かと問い掛ける。本木は「儀式の美しさにも心ひかれましたが生と死をあらためて見詰め直す機会になりました」。普遍的なテーマと人間ドラマの要素に注目した映画関係者によって本木を主演に迎えて映画化が進められた。

 撮影は山形・庄内ロケなどをはさみ、6月中旬で終了した。本木は納棺儀式の特訓も受けて撮影に参加。「生死のことは人の数だけ思いがある。押し付けがましくない作品になればいい」と話した。

 本木の妻を演じる広末は意外にも本格的な妻役は初めて。私生活では結婚もしているが「演じるのは難しい。きちんと夫婦に見えているか気になります」。初共演の本木について「とても繊細な方」と話す。本木は広末に「純度が高くてふっくらした母性も備わっている」と感じたという。

 売れっ子放送作家の小山氏が映画脚本を初めて手掛けたことも話題になりそうだ。焦点が当たることがなかった納棺師の仕事を紹介しながら、重くなりがちなテーマを軽快なタッチでつづり、家族や夫婦の絆(きずな)を盛り込んだ。脚本を読んだ広末は「涙が止まりませんでした」。本木の上司役の山崎努(70)も「人間が亡くなるということがどういうことなのか考えを深めるきっかけになればいい」と話している。

[2007年6月29日8時8分 紙面から]

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