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「サヨナラ」のナンシー梅木さん死去

 日本人で初めて米アカデミー賞助演女優賞を受賞した元女優のナンシー梅木(うめき)さん(本名梅木美代志=うめき・みよし)が先月28日に米ミズーリ州リッキングの養老施設で、がんのため死去していたことが6日、分かった。78歳。家族が明らかにした。57年の米映画「サヨナラ」に出演、翌年オスカーを受賞したが、72年に芸能界から引退していた。引退後の生活は近親者以外に知る人はなく、俳優としては日本人でただ1人オスカーを手にしながら、伝説的な存在となっていた。

 北海道小樽市出身で、歌手を志し上京。米軍キャンプでジャズを歌うようになり、ハスキーボイスの本格的歌手として人気になった。55年に渡米後、テレビショーやオーディション番組で関係者の目に留まり、映画界入りした。

 マーロン・ブランド主演「サヨナラ」では、第二次世界大戦後の日本で、米兵と恋に落ち、最後に心中する悲劇的な日本人女性カツミを演じた。現在に至るまで同部門で受賞した唯一の日本人。結婚相手を演じたレッド・バトンズも同作で助演男優賞を受賞した。

 オスカー受賞後もブロードウェーのミュージカル「フラワー・ドラム・ソング」にも出演、トニー賞にもノミネートされた。72年に芸能界から引退。私生活では、58年にテレビ局幹部のフレデリック・オピー氏と結婚したが、その後離婚。68年にドキュメンタリー映画監督のランドール・フッド氏と再婚した。しかし76年に死別し、ハワイに移住した。晩年は息子夫婦の住むミズーリ州で暮らしていた。

[2007年9月7日8時47分 紙面から]

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