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中井貴一作品が中国・人民大会堂で上映会

上映会会場となった北京・人民大会堂(後方)周辺を見渡し、笑顔の中井貴一
上映会会場となった北京・人民大会堂(後方)周辺を見渡し、笑顔の中井貴一

 【北京1日=松田秀彦】俳優中井貴一(46)が製作・主演を務めた日中合作映画「鳳凰 わが愛」(ジヌ・チェヌ監督、3日公開)の北京プレミア上映会が、中国の国会議事堂にあたる人民大会堂で行われた。日本人俳優の主演作が同所で上映されたのは初めて。再び中国で大作に着手するプランも明かしたほか、この日の晴れ舞台にたどり着くまで、撮影中に味わった想像を超えた出来事の連続をあらためて語った。

 撮影は昨年9月から12月まで中国各地で行った。雪山を求めた撮影では雪不足に悩まされ、中国東北部奥地がロケ地となった。滞在先から車で9時間半かかるという。出発当日は撮影もないのになぜか早朝4時起床だった。理由は明快だった。「山を60個ぐらい越えて行くんですけど、山道の左側を見たら、ものすごい崖(がけ)。ガードレールもなく、曲がりくねった場所もある。夜に気を抜いて走れば、真っ逆さまに落ちてしまう。だから早朝出発なんです」。

 道はでこぼこの激しい砂利道。「日本の砂利道とはけた違い。パリダカールラリーを普通の乗用車で移動していると説明すれば分かってもらえるかな(笑い)」。穴に車輪がはまり、降りて押すこともあった。着いたロケ地は気温マイナス35度。「寒いではなく痛い感じ。口が回らないんです」。

 絶景を求めた撮影では高地から下った場所がロケ地になった。高低差700メートル。壁にへばり付いたような斜度30~40度の階段3000段を上り下りした。3日間続いた。「高尾山登山を毎日したようなものです。簡単に『段』という単位で表現したくないほど数字以上にきつかったです。『すごい段』という単位があったら、そう言いたいぐらい」。

 真っ暗になった階段を頭にヘッドランプを付けて登った。「何でこんなことをという感じで、ものすごく苦しい。ところがしだいにランナーズハイならぬ『階段上りハイ』みたいな状態になる。妙に高ぶってきて、どこまでも上ってやるみたいな(笑い)」。

 暗闇に浮かんだ月明かりも忘れられない。「ランプを消しても足元が見える。ささやかなことに感動した。自分を追い込み、何もない所に行けば本当に小さな喜びを実感できるんです」。厳しい環境と条件を乗り越え、日本では得ることのない感動を味わい、多くの収穫を得たようだ。

[2007年11月2日8時47分 紙面から]

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