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タン・ウェイ、ラブシーン「大事なこと」

 「ブロークバック・マウンテン」で06年アカデミー監督賞を受賞したアン・リー監督の新作映画「ラスト、コーション」(公開中)のヒロイン、タン・ウェイ(28)がこのほど取材に応じた。1万人の中からオーディションで選ばれ、映画デビューを飾った新星だ。

 モデル出身。抜群のスタイルを生かし、劇中ではチャイナドレスをセクシーに着こなす。それまではジーンズなどカジュアルな服装が多く、撮影前に監督から「スカートをはきなさい」と命じられた。髪を結ぶゴムでひざを縛り、チャイナドレスで歩く練習を繰り返した。「チャイナドレスを着る機会はあまりなかったのですが、初めて魅力を知りました」。役作りでマージャンの特訓も受けた。「古いスタイルのマージャンしかできないんですけど」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 1940年代の日本占領下の上海と香港を舞台に、2人の男性の間で揺れる女スパイを描いた作品。昨年のベネチア映画祭でグランプリに当たる金獅子賞を受賞したが、最も話題になったのがトニー・レオンとの激しいラブシーン。取材や会見でも当然、ラブシーンに質問が集中した。「映画の大事な一部分。大事なことです」。嫌がらず、丁寧に答える姿勢が印象的だ。

 ベネチア映画祭金獅子賞に続き、ゴールデングローブ賞外国語映画賞にノミネートされた。ハリウッドから出演オファーが続々と届くなど、各地から熱い視線を受けている。「使ってくれる監督がいて、チャンスがあれば」。若手スターの仲間入りをした今も、謙虚な姿勢を持ち続けている。【近藤由美子】

[2008年2月7日7時53分 紙面から]

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