2008年からアイアンマンを演じているロバート・ダウニー・Jrが、「スパイダーマン ホームカミング」(17年)でわずか15分間の出演シーンで1000万ドルのギャラを手にしたと報じられましたが、ハリウッドでは1本の映画で数億円稼ぐスターも珍しくありません。90年代初頭には、ジュリア・ロバーツやトム・ハンクス、ウィル・スミスら大物スターたちが、1本の映画で2000万ドルのギャラを受け取っていた時代もありましたが、近年は主演スターの名前だけで興行が成功することは少なく、映画スタジオはスターのギャラよりもCGなどにお金を使う傾向が強くなっており、以前に比べて俳優の出演料は大幅に減っています。特に、マーベルのスーパーヒーローシリーズや「スター・ウォーズ」などのフランチャイズ映画が全盛期の現在はそれが顕著で、例えば「スター・ウォーズ」シリーズに出演する新人俳優のギャラは10~30万ドルと言われています。また、最近は出演料とは別にヒットした際のボーナス契約を結び、収益の数パーセントを受け取るスターもいます。

 そんなハリウッドの最新のギャラ事情が、バラエティ誌で公開されました。最新のギャラ・ランキング1位に輝いたのは、「007」シリーズで6代目ジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグ。おそらく最後になるであろう新作への復帰が決まりましたが、そのギャラがなんと2500万ドルだったようです。一方、かつて1作品で2000万ドル以上を稼いでいたレオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、トム・クルーズ、ジョニー・デップらスターたちに代わって2000万ドルスターに躍り出たのが主演作を次々とヒットさせているドウェイン・ジョンソンと「ワイルド・スピード」シリーズを大ヒットさせているヴィン・ディーゼル。ちなみに、クルーズは、「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」(17年)で1100~1300万ドル、ディカプリオは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(19年)で1000万ドルのギャラを手にしています。

 気になるトップ10はこちら。

<1位>ダニエル・クレイグ 「ボンド25」(19年)2500万ドル

<2位>ドウェイン・ジョンソン 「レッド・ノーティス」(20年)2200万ドル

<3位>ヴィン・ディーゼル 「ワイルド・スピード ICE BREAK」(17年)2000万ドル

<4位タイ>アン・ハサウェイ 「バービー」(20年)1500万ドル

 ジェニファー・ローレンス 「レッド・スパロウ」(18年)1500万ドル

 セス・ローゲン 「フランスキー」(19年)1500万ドル

<7位>トム・クルーズ 「ザ・マミー呪われた砂漠の女王」(17年)1100~1300万ドル

<8位>ハリソン・フォード 「インディ・ジョーンズ5」(20年)1100~1200万ドル

<9位タイ>サンドラ・ブロック 「怪盗グルーのミニオン大脱走」(15年)1000万ドル

 レオナルド・ディカプリオ 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(19年)1000万ドル

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)