「痩せたい」「体型をキープしたい」。たくさんの女の子が抱える悩み・願望。今までは「何でも腹八分目」もしくは「カロリー制限」がダイエットの主流でした。今でも信じている方が多いはず。でもそれは、非効率な、大変残念なダイエットだったんです。

ダイエット編2「ロカボとは何でなぜ良いのか」

 【前回までのあらすじ】トーク編と併行して今月からダイエット編がスタート。なお先月までも番外編で“ロカボ商品”の取材模様を紹介。番組企画で無事ダイエットに成功した五戸でしたが、無理なダイエットは続けられない…そこで出会ったのが、ロカボでした。

山田悟先生に取材させていただきました五戸です(2017年3月、北里研究所病院で)
山田悟先生に取材させていただきました五戸です(2017年3月、北里研究所病院で)

 ロカボの名付け親で、北里研究所病院糖尿病センター長で医学博士、「一般社団法人 食・楽・健康協会」代表理事の山田悟先生の著書「ロカボで食べるとやせていく」(幻冬舎)を参考図書に、北里研究所病院で山田先生に取材した内容を、以下にまとめます。

歴史を変えた「ダイレクト試験」

 「ニューイングランドジャーナル」という、臨床医の方が読む雑誌で最も格が高く、臨床医で知らなかったら恥ずかしいと言われるほど信頼されている雑誌があります。そこで2008年に発表されたのが、歴史を変えた「ダイレクト試験」。

 実験では、300人ほどのイスラエル人が抽選で3つのグループに分かれ、グループごとに異なる減量法が試されました。

 1つ目のグループは“油を控えてカロリーも控える”。2つ目のグループは“カロリーは控えて油は食べる”。3つ目のグループは“カロリーも油も無制限で糖質だけ控える”。3つ目のグループは特に「おなかが空いたら鶏の唐揚げを食べなさい」と指導を受けていたそうです。

山田悟先生が勤務する北里研究所病院正面玄関前で「いざ取材」の五戸です(2017年3月)
山田悟先生が勤務する北里研究所病院正面玄関前で「いざ取材」の五戸です(2017年3月)

最も効果があったのは…

 一番痩せたのは、どこのグループだと思いますか? 油もカロリーも控えた1つ目のグループだと思いがちですよね。実は、最も大きな効果があったのは、3つ目のグループだったんです。つまり、糖質制限の食事が一番痩せられたということ。鶏の唐揚げを食べていたグループが一番痩せたなんて、ビックリですよね。

 次に減量効果があったのが、2つ目の“カロリーは控えて油は食べる”グループ。油もカロリーも控えた1つ目のグループが一番痩せにくかったんです。

 このダイレクト試験の結果を受けて、世界中で同じような実験が行われ、同じような結果が出ました。

カロリー制限は痩せにくい

 食べる油やお肉がそのまま体の脂肪になると、私自身も思っていたわけですが、それはまるで間違いだったんです。今でもカロリー制限が一番痩せると思っている方には、にわかに信じがたいことだと思いますが…油やたんぱく質を控える、つまりカロリーを控えると、燃焼効率の悪い体になってしまう…痩せにくくなってしまうんですね。肉も魚もおなかいっぱい食べて大丈夫で、控える必要があるのは糖質なんです。

すき家で新発売の「ロカボ牛ビビン麺」。発売日の4月5日に食べに行っちゃいました。美味しくてボリュームがあり、かつ低糖質でオススメ(2017年4月)
すき家で新発売の「ロカボ牛ビビン麺」。発売日の4月5日に食べに行っちゃいました。美味しくてボリュームがあり、かつ低糖質でオススメ(2017年4月)

ロカボとは

 山田先生は日本人で実験を行い、日本人にも糖質制限は有効だと確認され、「ロカボ」を考案されました。「ロカボ」は“ローカーボハイドレート”の略で、“ロー(低い)+カーボハイドレート(糖質)”のこと。1食の糖質摂取を20g~40g、一日70g~130gにする、ゆるやかな糖質制限です。

 糖質とは主に炭水化物と砂糖に多く、目安はコンビニのおにぎりで糖質約40g。簡単に言うと、おかずでおなかをいっぱいにして、主食を半分から3分の1にしましょう、という食事法です。

 私は今ロカボを続けていて、お肉もお魚も毎日モリモリ食べていますが、体重も体脂肪率も増えていません。(次回ダイエット編は「糖質を知ろう」です)

本日のごのへの・ご・ろ・く

カロリーを 信じる思考を 変えていこう


 ◆山田悟(やまだ・さとる) 1970年東京生まれ47歳。1994年慶應義塾大学医学部卒業。2002年から現在の北里大学北里研究所病院勤務。同病院医療連携室室長、糖尿病センター長、医学博士。一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立、代表理事を務める。日本における糖質制限の第一人者。「糖質制限の真実」(幻冬舎)をはじめ多くの書籍を出版。