アクション系のアニメ、漫画の実写版は大概外す。これは、個人的に大好きな平成ガメラシリーズを撮った樋口真嗣監督やけど、原作を読んだ限り「やっぱりきついやろ」と思った。それだけ驚いた。たいしたもんやで。

 その昔、人を食う巨人が出現し、エサと化した人類は3重の巨大な壁を造って生活圏を確保した。平和は100年続いたが、今度は超大型巨人が出現、再び地獄の日々が始まった-。

 作品の肝は、巨人をいかに表現するか。生理的なキモさ、イッてもた顔つき、何より恐怖…。基本的にクリアしてたと思う。今どきのCGはすごいわ。立体機動装置(高圧ガス噴射とクサビ付きワイヤで飛び回るやつ)を使ったアクションとスムーズに連動してる。なかなかの迫力や。衝撃的な映像で、前篇の役割は十分に果たしたんちゃう?

 それはさておき、石原さとみちゃん。何でこんなにかわいいんやろ? 巨人の生態に異常に執着する、かなりアブナイ兵器隊長ハンジ役。「巨人に乳首、性器はない」「こんなの初めて~!」とかドキドキさせるセリフを吐き、けったいなゴーグル姿やのに。その美たるや巨人より、すごい。【加藤裕一】

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