2年前に結婚したロンドンブーツ1号2号の田村淳ですが、独身時代はモテモテ。その当時の思い出と、そして来年について語ってくれました。

愛知県犬山市の観光特使をしています。犬山城の来場者が2年連続50万人を突破しました。お城も好きです。左隣は山田たくろう市長(写真は本人提供)
愛知県犬山市の観光特使をしています。犬山城の来場者が2年連続50万人を突破しました。お城も好きです。左隣は山田たくろう市長(写真は本人提供)

 今年もクリスマスが終わりましたね。ボクにとってのクリスマスの思い出って、大体仕事なんですよね。僕らみたいなにぎやかしの仕事って、にぎやかな時は大体、仕事をやってますね。でも一番、写真誌に撮られないように気をつけていたのが、クリスマスだったかな。

 クリスマスに撮られると、年をまたいで載るから。年末、いかに撮られないようにするか気をつけるということがありましたね。今は撮られても全然平気なんですけど。若手のころは、どうやって付き合ってる女の子と会って、どういう風に撮られないで家まで行くか、みたいなことを試行錯誤していました。

 追っかけられているのは分かっているとして、車でわざと左に行って、左行って、左行って、また左に行って元の道に戻るとか。それでもついてくる車はどれだ、とか。急に交差点から入り込んできて、追っかけてくる車はないか、とか。いろいろやってました。高速に乗って、1つ目ですぐ下りる。それでもついてくるってことは…、1区間しか乗らないってことは…とか、よくやってました。

 だから年末年始は逃げてるイメージしかなかったですね。イライラはしないんですけど、ハラハラしかないですよ。撮られても、ボクが吉本から怒られることはないですが、相手の方の事務所から怒られるんじゃないかっていうハラハラですね。世の中に出てしまわなければ、付き合っていないのと一緒なので。

 1度、女の子を段ボールに入れたことがありました(笑い)。クリスマスの時も段ボールに入って、わが家に来ていた女の子がいました(笑い)。ほかにも、ゴルフバックに入れるんじゃないかって話があって、さすがにゴルフバックは入らないでしょっ…いや詰め込めば入るんだよ!みたいなこと言っててね。まあ、昔の話ですね(笑い)。

クリスマスはやっぱり仕事です。左がmisono、右はおのののか
クリスマスはやっぱり仕事です。左がmisono、右はおのののか

 2015年は、ボクは極楽とんぼの山本圭壱さんを、ボクなりに応援してきたことが実らなかったんで、2016年は山本さんと絶対共演してやろうと思ったりしています。ずっと言ってるんですよ、山本さんがパーソナリティーをやってるラジオに出演させてくれって。今年の初めに復帰して、山本さんの歩みからしたら、今は多分、満足のいく感じではないでしょう。当然ボクも山本さんのことばっかり考えることはできないんだけど、何かちょうど、山本さんが復帰できないということとコンプライアンスがより厳しくなる事などが、2015年はボクの中ですごくリンクしたんです。

 2016年も、山本さんが中央のキー局に出ることはないだろうけど、地方局で、もしくはBSスカパー、TOKYO MXとかでね。TOKYOMXは、ボクも重要視してます。「いいですよ、ウチは全然」って言ってくれるんじゃないかなぁと(笑い)。だけどまだ、フジテレビの「めちゃイケ」で復活するのが先じゃないか、とか言う人もいますよね。みんなそうなんですよ。みんなにそういう遠慮があるんで、できれば「めちゃイケ」さんは山本さんの今後について明言して欲しいと思います。そうすれば他の局や他の番組が動きやすいのでは?と思います。

 自分の仕事としては、漫才というのは、もうないでしょうね。ただ、舞台には立ちたいです。亮さんは亮さんで「亮一座」をやっていて、ボクは、それこそフジテレビの「27時間テレビ」で「テレビの危機」について話した、「TED」みたいなのをやらせてもらって、「あ、こういうスタンスで1人でしゃべるみたいなのはやってみたいなぁ」と思っています。去年、復活した古舘伊知郎さんの「トーキングブルース」を見に行きました。めっちゃかっこよかったです。そこに、笑いがあるかないかでいうと、コメディーではないけど、自分の思いだったりとか、感情を前面に出してしゃべるものすごいトークショーでした。あそこに来ているお客さんの満足度はすごく高いだろうなと思いました。

 ちっちゃい小屋でいいんで、ああいうのやってみたいですね。好き勝手しゃべれて、自分の考えが打ち出せて、面白い舞台が作れるなら、1人しゃべりみたいなのをやってみたい。それで吉本には「見守っててください」という(笑い)。プロデュースも入ってほしくないし、「新宿のルミネでやってよそれ」って、なっちゃうんで。そういうことだと、新しいことって生まれないような気がして。ボクが見つけてきた小屋、ボクが見つけてきたスタッフと一緒にやりたいですね。

バンドもやっています。
バンドもやっています。

 そういうわけで、吉本興業で何かをやるんじゃなく、「吉本に所属してる人なんだっけ?」ぐらいの感覚で、ボクはいいと思うんですよ。みんながみんな、同じ箱にキレイにつまったチョコになっても絶対ダメだと思うんですよね。ボクはその枠から常に出たい、出たいと思っています。もう最近は、吉本から小言をくらうこともないですしね。逆にボクが、コンプライアンスを説明しに来るおじさんに小言を言うくらいなので(笑)そのコンプライアンスは理解してますよっ、て。ボクが理解してないと思うようなコンプライアンスを教えてくださいって言うぐらいなんで。企業側(吉本興業)が単にこういうことをやりましたよ、企業としてはタレントにちゃんとコンプライアンスの説明をしましたよ、ということだけでしょって。

 ま、来年も好きなように、好きなことをやるから、見ててね。みなさん、良いお年を!

※連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」は、ロンドンブーツ1号2号田村淳に、日刊スポーツの各分野の記者がさまざまなテーマで取材し、率直に話してもらう企画です。今回は「来年やりたいこと」について、よしもと担当の小谷野俊哉が取材しました。(ニッカンスポーツ・コム連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」)