山手線1編成を貸し切って「リアル脱出ゲーム」を楽しむ1日限定のイベントが開催された。閉ざされた空間に仕込まれたヒントや暗号をもとに脱出を目指す謎解きイベントで、2000人の応募から選ばれた31人が、ノンストップで1周する山手線を舞台にした謎解きに挑んだ。

 キリンが企画したイベントで、ペアで謎を解いて次々と車両を突破していくと、最後に新商品「ドライリッキー」を飲める専用バー車両にたどり着ける仕組み。大崎駅から乗り込んだ31人は、車両に隠された手掛かりや、車窓から見えるヒントをもとに与えられた8つの暗号を解き、バーで暑気払いの1杯を楽しんだ。

 リアル脱出ゲームを制作したSCRAP社によると、ゲームの難易度は「中」で、31人中、解けた人は23人だった。1位は都内在住の26歳男性会社員ペアで、スタートから約20分ですべての謎解きに成功。「脱出ゲームは初参加なので、1位になって驚きです」と喜んだ。

 JR東日本では「目的地がある路線での貸し切りはあるが、山手線の貸し切りは極めて珍しい」。駅の電光掲示板には「団体」と表示され、通過する山手線にホームの人々も驚いた様子だった。