近鉄ホテルシステムズは、シェラトン都ホテル大阪(大阪市天王寺区)で、イスラムの教えに基づき食材を調理し「ハラル認証」を受けた和食弁当を8月1日から提供すると発表した。マレーシア、インドネシアなどイスラム教徒が多い東南アジアからの観光客の取り込みを狙う。

 弁当を扱うのは、ホテルの日本料理店「うえまち」。酒やみりんなどアルコールを含む調味料を使わない野菜の煮物、酢の物、だし巻き卵などが味わえる。豚などの肉類は使わず、タイの塩焼きなどを提供する。昼食は3000円で、夕食は5500円。3日前までに予約が必要。

 同ホテルでは、6月から朝食でも一部、ハラル認証を受けたメニューを展開している。

 近鉄ホテルシステムズは国内18のホテルを運営するが、全体の宿泊者のうち、昨年は20%だった外国人の宿泊割合が、ことし4~6月だけで28%に増えている。大阪市内で会見した二村隆社長は「2020年の東京五輪に向け、他のホテルでも同じサービスを提供したい」と話した。