大沢たかお(46)主演映画「風に立つライオン」(3月14日公開、三池崇史監督)の完成披露舞台あいさつが24日、都内で行われ、大沢や石原さとみ(28)真木よう子(32)らが出席した。

 アフリカ東部ケニアで、国際医療活動に従事した青年医師の実話を、歌手さだまさし(62)が87年に15年かけて楽曲化。曲に心を打たれた大沢が、08年にさだに直訴し、小説化を経て映画化が実現した。熱意が実り、主演も務めることになった大沢は感無量の面持ち。「命のバトンがテーマです。さださんから始まって、小説になって、映画になって、みなさんに届くことを願って今日まで頑張ってきた。みなさんにバトンを受け取って帰ってもらえれば」と訴えた。さだも「話を聞いてから、歌にするまで15年かかった。それから大沢さんを経て、30年近くたってから映画になった。医師の話から1本の糸でつながっていたのかと思うと、感動する」と話した。

 昨年11月から約1カ月に及ぶロケは、「過酷」の一言だったという。石原が「大沢さん、竜巻の目に入ってましたよね」と話を振ると、大沢は「向こう(竜巻)からやってきた。かがんで耐えたんですけど、竜巻が過ぎて周りを見たら、みんな自分の機材の方を大事に抱えていた」と苦笑いした。

 そんなとき、大沢の心の癒やしは、現地のマサイ人の子供たちとの交流だった。「『本番』とか『ちょっと待った』とか、『メーク直し』とか、日本語をどんどん覚えていく。かわいくて、僕はずっと遊んでいた」と、ロケを振り返っていた。

 そのほか萩原聖人(43)鈴木亮平(31)三池監督が登壇した。