歌手沢田知可子(51)のヒット曲「会いたい」の歌詞改変や、タイトル変更をめぐる裁判で、双方の代理人弁護士が3日、弁論準備のため、大阪地裁に訪れた。原告、被告はともに現段階で「和解はない」との方針を示しており、対立姿勢を明確にした。

 裁判は、改変などで精神的苦痛を受けたとして、作詞した沢ちひろさんが、発売元「ヤマハミュージックアンドビジュアルズ」と、沢田の夫で所属事務所代表を務める音楽プロデューサーに200万円の損害賠償を求めたもので、1月20日に第1回口頭弁論が開かれた。

 前回の弁論に被告側代理人は「日程が合わず」出席できておらず、この日は、弁論へ向けた書面準備などが行われた。

 被告側代理人は「タイトルの変更と、(原詩にない)歌詞の挿入、争点はこの2点だけ」とし、裁判所からの和解勧告は「なかった」。詳細については「申し上げられない」と語らなかったが、今後は第2回口頭弁論へ向け、準備を進めるとした。

 一方の原告側代理人は「主張は変えない」とし、現段階での和解は視野にない様子。一方で、沢さん本人は「絶対に許さないとか、そういう強い態度ではない」とし「(題名変更、歌詞挿入について)事前に相談があれば事態は変わっていたかもしれない」と語った。

 次回は4月28日に予定され、非公開の弁論準備の形で進められる。