19日に舞台上の大型可動式LEDパネルが倒れて出演者ら6人が負傷して中止になった東京・帝国劇場の堂本光一(36)主演のミュージカル「Endless SHOCK」が20日夜の公演から再開した。

 堂本は、満員の1800人の観客が見守る中、開演前に緞帳(どんちょう)前に立った。「絶対にあってはならない事故が発生しました。15年やらせていただいて初めての事故です。今日、幕を開けることができるのか。朝から全員集まって最初のシーンから安全を確認しながらリハーサルしました」と切り出した。

 出演者5人、スタッフ1人の計6人が負傷した。うち1人がジャニーズJrの岸孝良(22)だった。他の4人はダンサー2人、アクロバット担当の俳優2人。ダンサーと俳優の各1人が骨折し、岸ら4人は打撲だった。岸は夜公演から出演したが、4人は加療のため休演した。堂本は「出演できない4人が(公演に)穴をあけたことを心配していると伝言で聞き感動した」。さらに「幕を開けることに批判があるかもしれませんが、(同舞台のテーマである)『ショー・マスト・ゴー・オン(何があってもショーは続けなければいけない)』と、1歩踏み出すことが大切というメッセージを伝えたく決意した。休演する4人の思いをのせて上演します」と力強く話すと大きな拍手が起こった。

 舞台は事故原因となったLEDパネルの使用を全面的に中止するなど演出を一部変更したが、従来通りのアクロバティックな演出もあり、パネルのないショー場面も違和感はなかった。カーテンコールで堂本は「多くを語るより、パフォーマンスで全てを伝えようと思った。事故とリンクするところもあり、言うのが怖いせりふもあった。毎日、幕を開け、閉じることのありがたみを感じた」。岸が「事故があったけど『SHOCK』大好き」と声を詰まらせると、堂本が「『ただのタンコブっす』と言っていたしね」とフォローした。

 東宝によると事故は、大型パネルを男性スタッフ2人が動かしている時に2枚のパネルがドミノ倒しのように倒れたという。