「筆談ホステス」が、自らの言葉で演説した。

 聴覚障害者で東京都北区議選に立候補した斉藤里恵さん(31)が19日午前、同区のJR十条駅前で告示日の第一声を発した。流ちょうに話すのは難しいが、「自らの言葉で伝えたい」と希望。支持者の演説に続き、マイクを握った。

 「皆さん、今日はありがとうございます。今日から、自分の思いを皆さんに伝えられるように、頑張ってまいります。よろしくお願いします」

 約15秒間と短かったが、周囲から大きな拍手が響いた。その後は、駅前の商店街を練り歩き、区民と握手したり、名刺を配ったりして、支持を訴えた。関係者によると、まったく耳が聞こえない状態で話す言葉としては、うまく話している方だという。