20日に自殺したザ・ワイルドワンズのリーダー加瀬邦彦さん(享年74)について、残されたメンバー3人が23日、都内で会見を行った。ギター鳥塚しげき(68)、ドラム植田芳暁(67)とベース島英二(67)で、最後に会ったのは昨年3月上旬。食事をしながら、下咽頭がんの発症を告げられたという。この後に加瀬さんは手術で声帯を摘出した。ただ、加瀬さん夫妻が仲人の島は、それ以降も会っていた。亡くなる5日前の15日にも都内の自宅を訪問。声を出せるように食道発声法を学んでいた加瀬さんは、3月6日の誕生日を家族で祝福してもらったことなどを話したという。「だいぶ話せるようになっていて、聞き取りにくいところは奥さんが通訳みたいにしていました」。

 22日には3人で納棺に立ち会った。島は「穏やかで落ち着いた顔をしていた」。リーダーを失ったが「ザ・ワイルドワンズ」は3人で活動を続けるといい、植田は「いつまでも悲しんでいては加瀬さんも喜んでくれない」。鳥塚も「(結成した)49年前と同じキーで歌えるように準備している」と話した。