人気作家よしもとばなな氏原作の小説を映画化した「白河夜船」(若木信吾監督)の初日舞台あいさつが25日、都内で行われ、主演の安藤サクラ(29)井浦新(40)らが登壇した。

 冒頭に安藤が「ゴールデンウイークっぽい日に来て下さってありがとうございます。まだ違う?」と、いきなり天然発言で笑わせた。ところが、撮影中には井浦の方が安藤顔負けの天然行動を起こしていたことが明らかになった。

 2人が出演する10秒ほどのシーンで、井浦はカットを待たず、そのまま次のシーンの演技を続けたという。結局、その場面は15分間も続いた。安藤は「いつ何が起こるか分からない。爆弾ですよ。爆弾でキャッチボールをしているみたい。落とせないんですよね」と、井浦の読めない行動を暴露した。

 ところが、当の井浦は、安藤の混乱ぶりもどこ吹く風。「楽しかったなあ。その日、誕生日だったんですよ。だからいいかなって思った。半分、エチュード(即興芝居)みたいなもの」と、意味不明な説明で登壇者のみならず、観客も混乱に陥れた。

 2人は12年公開の「かぞくのくに」で、北朝鮮に住む兄、日本にいる妹という複雑な境遇のきょうだいを演じた。今回は不倫関係を続ける恋人同士。「きょうだいだったのに、(今回は)あんな風になっちゃいました」と苦笑いした。

 舞台あいさつでは、観客にも写真撮影の時間が設けられた。安藤は「SNSとかに上げてくれたらいいな。でも、ブスい写真は上げないで」と懇願していた。

 ほか谷村美月(24)高橋義明(25)若木監督が登壇した。