米人気歌手テイラー・スウィフト(25)が5日、初の東京ドーム公演(日刊スポーツ新聞社など主催)初日を迎えた。恋愛などの実体験を基にした等身大の歌詞や抜群のファッションセンスで、10~20代女性の間で大人気。世界ツアーの初日となる本公演では、日本の“テイラー女子”を魅了した。

 ゴールドのショート丈ジャケットを羽織ったテイラーが登場すると、ステージが一気に華やいだ。紫色のミニスカートを揺らしながらステップを刻み、軽やかに歌声を響かせる。1曲目をほぼ歌いきると、さわやかにあいさつした。

 「コンバンハ、トーキョー。ウエルカム トゥ 『1989』ツアー!」

 昨年リリースした5枚目のアルバム「1989」を引っ提げての世界ツアー。米国、英国など計9カ国を回るツアーの大事な初日に東京を選んだ。左手を胸に当て、感激の面持ちで会場を見渡した。「トーキョー、会いたかったわ。大好きな日本で、初日を迎えられて本当にうれしいわ」。昨年のアルバムPR会見で「自分へのご褒美としてコートや靴を買いに、伊勢丹に行きました」「日本では必ず鉄板焼きを食べます」と明かした親日家で、この日も日本語の発音は滑らかだった。「モリアガッテル」「イチ、ニ、サーン」。

 観客約5万2000人のうち、約7割が10~20代女性。テイラーのファッションをお手本にするSwifities(=テイラー女子)も多数駆け付けた。花冠やTシャツ&ミニスカート姿など、思い思いのファッションで来場した。

 テイラー自身もファッションリーダーの実力を存分に発揮した。流行中のおなかが見えるショート丈のクロップドトップスを何パターンも着用。衣装は11パターンに及んだ。

 公演は「1989」を中心に18曲披露。アコースティックギター、エレキギター、ピアノを弾くなど多才ぶりも見せた。ラストは「1989」のリード曲で、日本でも人気の「シェイク・イット・オフ~気にしてなんかいられないっ!!」。約2時間の公演を明るく締めた。

 がん闘病中の母親アンドレアさん(57)も同行し、スコットランド出身のDJカルヴィン・ハリス(31)と熱愛中。世界で私生活も話題になる25歳は、貫禄のステージで、世界ツアーをスタートさせた。【近藤由美子】

<テイラー・スウィフト アラカルト>

 ▼生まれ 1989年12月13日、米フィラデルフィア生まれ。14歳でカントリーの聖地ナッシュビル移住。16歳でカントリー歌手としてデビュー。

 ▼グラミー賞 7度受賞。2枚目のアルバム「フィアレス」で主要部門「最優秀アルバム賞」を史上最年少の20歳で受賞。

 ▼影響力 今年の米タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選出。米ビジネスサイト「Fortune.com」の「世界で最も優れた50人のリーダー」6位。昨年、米ビルボード誌「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」、米ピープル誌「ベストドレッサー2014」。米フォーブス誌「30歳未満で最も稼いだセレブ」で上位常連。

 ▼日本でのブレーク 「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」がフジテレビ系「テラスハウス」主題歌に起用され、ダウンロード数190万。

 ▼最新アルバム「1989」 前作から3作連続で初週売り上げ100万枚突破は史上初。昨年世界で最も売れたアルバム。売り上げは700万枚以上。

 ▼総売り上げ アルバム総売り上げ枚数は4000万枚、楽曲ダウンロード数は1億3000万を突破。