覚せい剤取締法違反などの罪で有罪判決を受けた歌手ASKAの知人で、同法違反(使用)の罪で1審東京地裁で懲役懲役2年(執行猶予3年)の栩内香澄美被告(38)の控訴審初公判が14日、東京高裁(井上弘通裁判長)で開かれた。

 栩内被告は、上下黒のセットアップにハイヒール。髪は1つに結び、メガネをかけて出廷した。裁判長から氏名や生年月日を問われ、現在の仕事を聞かれると、「しておりません」と答えた。

 この日は、弁護側から新たな証拠として、ASKAと弁護人によるメールのやりとりを提出。ASKAは被告人の無罪を主張しており、愛人関係にあった栩内被告の体内から薬物反応が出ていることについても、自分(の体内)からとしか考えられないとする旨や、栩内被告の自宅から押収され、覚せい剤反応が出たゴミについても、自分の体からついたものとした。約3分間、裁判官の合議で中断した後、このメールに関する証拠のみ採用され、ほか証人の申請などは却下された。

 栩内被告は昨年5月、東京都内などで覚せい剤を使用し、逮捕された。被告は1審から故意を否認して、無罪を主張。今年1月14日に1審の判決が言い渡され、同20日に控訴していた。次回公判は6月23日に行われ、7月16日に判決が言い渡される予定。