女優松坂慶子(62)が2日、デュエット曲「哀愁の札幌」(22日発売)の公開レコーディングを都内で行った。

 デュエット曲は、渡哲也と歌った88年「ラストシーンは見たくない」以来、27年ぶり2度目。作曲も手掛けた作曲家浜圭介氏(69)と歌唱した。

 きっかけは、浜氏からのラブコールだった。「大人の恋をドラマチックに表現できるのは、松坂さんしかいない」と口説かれた。

 「光栄だけど、後悔させちゃいけない」と思った松坂は、曲の世界観や歌唱方法などについて、納得がいくまで約2カ月のレッスンを重ねた。

 それだけでなく、当初は1日の予定だったスタジオ収録も3日間に渡って行った。

 「『仏作って魂入れず』にならないように、真心を込め歌いました」。「新人歌手のよう」と自ら話す長期のレッスンを通じて分かったことがあったという。「今まで歌について誤解していた。ビブラートなどはあった方がいいと思っていたけど違いました。今回の作品は余計な枝葉が取れて、大事なところだけが残っている」と自信を見せた。

 松坂が歌手として一世を風靡(ふうび)した「愛の水中花」(79年)は70万枚の大ヒットになった。「哀愁の札幌」について、具体的な数字は口にしなかったが、「スタジオ代がかさんだので、CDをたくさん買ってもらわないと」と笑顔でアピール。歌手としての紅白歌合戦初出場にも「お声がかかればぜひ」と意欲を見せた。

 浜氏は今年で作曲生活50周年の節目。「この作品が第1歩。これからも前だけを向いて、1曲1曲を丁寧に作っていく。意欲満々です」と話した。