市川染五郎(42)主演の「阿弖流為(あてるい)」が5日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた。

 02年、染五郎が芸術選奨新人賞を受賞した劇団☆新感線との伝説の舞台「アテルイ」の歌舞伎版で、染五郎が「今までになかった歌舞伎」として始める“歌舞伎NEXT”の第1弾。3月に誕生した妹・松たか子(38)の長女について「自分の子とまた違ってかわいいものですね」と話す染五郎は「今までになかった演劇が誕生しますので生き証人になってほしい」と熱く訴えていた。

 共演は中村勘九郎(33)中村七之助(32)。勘九郎は開演前、「(歌舞伎で)女優さんがいないので、稽古場ではかっこいい立ち回りをしても、おじさんのうめき声ばかりだった。平均年齢45歳で、どこか痛いとか言ってどこかさすっている。幕が開けば客席には女性がいるので、お客さんの反応が楽しみ」と心待ちにしていた。

 両花道で客席をはさんで、染五郎(阿弖流為)と勘九郎(坂上田村麻呂)が対峙(たいじ)する。27日まで。