宝塚歌劇団の星組新トップスター北翔海莉(ほくしょう・かいり)と、トップ娘役の妃海風(ひなみ・ふう)の本拠地お披露目公演「ガイズ&ドールズ」が21日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。

 新トップコンビは全国ツアー「大海賊」で各地を回ってきたが、大劇場では初作品。同所は9月28日まで、東京宝塚劇場は10月16日~11月22日。

 米・ブロードウェー発の同作品は、1948年ごろのニューヨークが舞台。宝塚では84年に大地真央・黒木瞳のコンビで初演された。主役は「希代のプレーボーイ」と称されるギャンブラーで、大地の当たり役として知られる。

 大先輩のはまり役も、専科を経て18年目の遅咲きでトップに就いた北翔は好演。卓越した表現力、安定感ある歌で魅了した。

 同作品は02年にも再演されており、当時新人だった北翔は、新人公演で主要キャストを演じ「お芝居のおもしろさ、コメディーの楽しさを学んだ」と振り返る。歌、ダンス、芝居と3拍子そろったスターへ成長した新トップの“原点”になった作品でもある。

 北翔は「再演が難しいと言われたこの作品ができるなんて、すごくうれしい。あの(新人時代)とは違う角度から深みを加えて演じられると思う」。宝塚では02年以来となった再演作の初日を迎え、千秋楽まで役柄を磨き上げたいという。