米音楽専門局MTVが主催するミュージック・ビデオの祭典「MTVビデオ・ミュージック・アワード(VMA)」が8月30日、米ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターで開催され、過激な言動で何かとお騒がせのマイリ-・サイラスが司会を務めた今年は例年にも増すハプニング満載の授賞式となった。

 2013年のVMAではロビン・シックと際どいダンスを披露して物議を醸すなど、これまで出演者として様々なハプニングを起こしてきたサイラスだけに、放送コードギリギリの過激な衣装とパフォーマンスは顕在で、今年も多いに会場を盛り上げた。

 オープニングを飾ったのはニッキー・ミナージュで、真っ赤な衣装で「TriniDemGirls」「TheNightIsStillYoung」を披露した。曲の後半には、ノミネーション発表直後に最優秀ビデオ賞にノミネートされなかったことを発端にツイッター上で激しいバトルを繰り広げたテイラー・スウィフトがサプライズ登場し、会場は大熱狂。2人は息の合ったコラボレーションを披露して不仲説を一蹴した。

 その後、最優秀ヒップホップ・ビデオ賞を受賞ミナージュはスピーチ後半に、スウィフトとの口論についてニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでコメントしていたサイラスを名指しで、「メディアで私のことを色々言ってたこのビッチ(クソ女)に話を戻したいんだけど」と挑発。サイラスは「この業界にいてインタビューを受けたらどうやって操作されるか皆知っているじゃない。ニッキーおめでとう」と大人の対応を見せたが、怒りが収まらないミナージュは「あのビッチなんなのよ!」とその後もつぶやき、今年のVMAは女のバトルで多いに盛り上がった。

 また、5年ぶりにVMAのステージに登場したジャスティン・ビーバーは、「WhereAreUNow」と新曲「WhatDoYouMean?」を披露。数々のトラブルで大舞台からしばらく遠ざかっていたビーバーは、客席の頭上で宙づりになる渾身のパフォーマンスも見せ、観客の鳴りやまない歓声と拍手に感極まって涙を見せる一幕もあった。

 注目の賞レースは、最多9部門でノミネートされていたスウィフトが、最優秀ビデオ賞や最優秀女性アーティス・ビデオ賞など最多4部門に輝いた。

 また、特別賞のマイケル・ジャクソン・ビデオ・バンガード・アワードをカニエ・ウエ

ストが受賞した。最後はサイラスが、ザ・フレーミング・リップスと共に新曲「DoooIt」を披露し、ポロリなどのハプニングもあったものの何とか無事に幕を下ろした。(ロサンゼルス=千歳香奈子)