シンガー・ソングライター秦基博(34)が5日、青森・三内丸山遺跡で「世界遺産劇場」ライブを行った。

 「北海道、北東北の縄文遺跡」の世界遺産登録を目指す運動の1つとして、日本最大級の縄文集落跡でもある同所でのライブが実現。掘立柱建物や大型竪穴住居が並ぶ中、4000人を前に美声を響かせた。

 秦が、世界遺産や候補地でライブを行うのは、奈良・明日香村の飛鳥・石舞台、和歌山・高野山、岩手・平泉、沖縄・中城城跡に続いて5回目。今年7月には「あおもり縄文大使」に就任して臨んだ。「青森の良さをもっと知ってほしい。ライブを通じて全国にアピールしたい」と臨んだ。

 ライブでは、バイオリンなど弦楽四重奏を従える演出も加えて魅了した。「アイ」「鱗(うろこ)」ヒット曲「ひまわりの約束」など21曲を披露。アンコールでは、同じくあおもり縄文大使を務めるレキシの池田貴史も「ねぶた隊」を引き連れて登場。2人のコラボ曲「年貢 for you」を歌って、盛り上げた。

 秦は「一夜限りで、みなさんに来ていただいてありがたい。縄文時代ははるか昔ですが、確かに人の営みがあって、いつか今日という日もはるか昔になってしまうかもしれないですけど、ここで皆さんと時間を共有できて、三内丸山遺跡の新たな1ページとして歴史を刻めてうれしいです」と話した。