米国を拠点に活動を続ける、北村龍平監督(46)のハリウッドでの新作の製作が決まり、9月30日(日本時間10月1日)、米国で発表された。“世界で最も呪われた船”と呼ばれる英国船籍の客船クイーンメリー号を舞台にしたホラー映画になるという。

 北村監督にとって、興行収入24億5000万円とヒットした昨年の映画「ルパン三世」以来の新作で、ハリウッドでの新作は13年「ノー・ワン・リブズ」以来となる。一昨年、全米でヒットしたホラー映画「アナベル死霊館の人形」の脚本家ゲリー・ドーバーマンらから直々にオファーを受け、電撃的に決まったといい、北村監督は「最高の脚本家と最高のプロデューサー。最強のバックアップを受けて、最高傑作を作り上げてみせます。まもなく準備開始。頑張ります」と意気込んでいる。

 クイーンメリー号は、1934年(昭9)に建造後、第2次世界大戦などを乗り越え、1000回もの公開を成し遂げた実績を持つ一方、1942年(昭17)に英国のアイリッシュ海で巡洋艦キュラソーと衝突し、キュラソーの乗員338人が死亡する事故を起こした。現在、米西海岸のロング・ビーチに係留保存され、博物館、ホテル、レストランとして利用されているが、亡霊が出るとのうわさが絶えないという。72年の映画「ポセイドン・アドベンチャー」の撮影にも使用されており、北村監督の新作の撮影も行う予定だ。