3代目渋谷天外(60)と、故藤山寛美さんの孫で俳優藤山扇治郎(28)が9日、大阪市内で、11月大阪松竹座公演「松竹新喜劇 錦秋公演」(7~23日)の取材会を開いた。

 昼の部は、道頓堀開削400年にちなみ「はるかなり道頓堀」と、うそから起こるドタバタ喜劇「はっぴとズボン」を、夜の部は、師弟愛を描いた「愛の設計図」、嫁姑もの「お種と仙太郎」を上演する。

 91年、寛美さんが亡くなった後を受け「新生松竹新喜劇」の代表に就いた天外は、翌92年に父の名跡を継ぎ、3代目を名乗った。その襲名時の演目が、今回昼の部で上演する「はるかなり道頓堀」だった。

 天外は「襲名したときは、息子を演じた思い出の作品ですが、今回は25年たって、父親の平吉役をやらせていただたきます。四半世紀の時の流れを感じております」と月日の流れを実感しているという。

 また、天外は一昨年、寛美さんの孫扇治郎を松竹新喜劇へ迎え入れている。

 その扇治郎は「2年前に入団させていただき、先輩方に教えていただきながら、今回は4役を演じさせていただきます。責任を感じております」と緊張気味に話していた。