ヘビーメタルバンド聖飢魔IIが19日、地球デビュー30周年「全席死刑」ツアー東京国際フォーラム公演を行い、今年の芥川賞受賞作家、羽田圭介氏(30)が訪れた。

 ピース又吉直樹(35)とともに芥川賞を受賞した羽田氏は、同バンドの信者(ファン)としても有名。受賞発表時には長嶋有氏とカラオケで白塗りの悪魔メークをしていたことが話題になった。

 04年に、大学近くの東京・お茶の水のレコード店で偶然CDを購入して以来、「取り憑かれた。信じられないくらい演奏がすばらしい」といい、この日も悪魔メークで来場。「他の信者は駅や喫茶店でメークをする中、自分は会場の部屋を用意してもらって…。本当にダメだなと思います」と自虐的だった。

 今年9月のツアー初日にも会場を訪れたというが、あらためてデーモン閣下らと対面し「本当に尊敬する方とはお会いするもんじゃない。今日も朝から緊張して体調が悪かった。素直に喜べるのは老人になってからかも。入れ込んでしまうと、うれしいのかどうかもよく分からない」と終始恐縮気味だった。

 この日が30歳の誕生日で、メンバーからケーキで祝福され、ジェイル大橋代官から「信者の活躍は誇り。お友達になってください」。ライデン湯沢殿下から「受賞したあとの次が大一番。頑張ってくれたまえ」と声を掛けられ、うなずいていた。