「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などの妖怪漫画で知られる、漫画家の水木しげる(みずき・しげる)さん(本名・武良茂=むら・しげる)が11月30日午前7時18分、多臓器不全のため、東京・三鷹市内の病院で死去した。93歳だった。

 水木さんは生前に墓を設けていた。調布市内の自宅近くの覚証寺で「昭和62年 秋彼岸 武良茂」と刻まれている。87年に設置されたとみられ、本名は生存を示す赤字ではなかった。中央に積まれた石には「南無阿弥陀仏」と記され、墓に向かって右手前に鬼太郎と目玉おやじ、左手前にはねずみ男に似せた丸石が置かれていた。墓石の周辺には無数の妖怪たちが彫り込まれ、死後も妖怪に囲まれることを望んでいたようだ。

 訃報後、多くのマスコミが自宅前に詰め掛けたが、日中は室内に家族がいる気配はなかった。隣に住む80代女性は「水木さんが車に乗り込む様子だけは、最近まで見ていた。奥様(布枝さん)も今年6月に庭で骨折して、10月に退院したばかり。ご夫婦で体調を崩して、看病する娘さんは大変だったと思う」と話した。