日本・トルコ合作映画「海難1890」(田中光敏監督)のトルコ・プレミアが24日(日本時間25日)、トルコの首都イスタンブールで行われ、主演の内野聖陽(47)、忽那汐里(23)が参加した。会場のゾルルセンターには2000人の観客が集まったが、23日に同市のサビハ・ギョクチェン国際空港の駐機場で爆破テロがあったことを受け、約50人のSPが配置された上、爆弾探知機や爆発物探知犬が投入されるなど、超厳戒態勢が敷かれた。

 「海難1890」は、1890年(明23)に和歌山県串本沖で発生したトルコ軍艦エルトゥールル号遭難事件の際、地元の漁民が救出に当たった恩を忘れなかったトルコが、1985年(昭60)にイラン・イラク戦争でテヘランに取り残された日本人を脱出させた、実話を元に描いた友好の物語で、映画は日本パートと、トルコで撮影が行われたイランパートに分かれる。

 両パートに出演した忽那は、トルコの観客と一緒に映画を見た。上映後、感激を吐露した。

 「急きょトルコプレミアに参加できることになったので、すごくいいクリスマスプレゼントになりました。またイスタンブールで映画を見ると、トルコよりの目線で見ることができて新鮮な感覚で映画をみることができました。日本の皆さんも、この映画が作られるまではトルコとの友好関係を実際、知らない方が多いのが現実です。長い間、トルコと日本がこのような関係を築いてきたことを、この映画を見ることで、多くの方に知ってもらえることは、自分が出演したひとつの理由です。だから私自身、ずっとトルコの公開を待ち望んでいて、いち早くトルコの方に見て欲しかった。期待の声を沢山聞いて興奮してます」

 トルコでは25日から、「007 スペクター」や「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」などと同規模の、300スクリーンの大規模で公開される。