覚せい剤取締法違反(使用、所持)罪などに問われ、2014年9月に懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)の判決を受けた歌手ASKA(57)が9日深夜、事件後初めてブログを公開した。ただし、数時間後の10日午前1時すぎには削除され、ネット上でその動向が話題になっている。

 約12万字に及ぶ長文は20項目に分かれる。1996年のCHAGE&ASKAのロンドン公演の打ち上げの際に、初めて非合法ドラッグのMDMA(通称エクスタシー)を使用したことや、覚せい剤入手、使用に至った経緯などが赤裸々に書かれた。使用原因の大きな理由として、盗聴被害に悩まされていたことなどを挙げている。登場人物はほぼ偽名ながら、挑発的な内容もあり、周囲がネットから削除したとみられる。

 同時に逮捕された不倫交際していた女性の冤罪(えんざい)も強く訴えた。女性は一貫して無罪を訴えたが、懲役2年、執行猶予3年の判決を受け、控訴も棄却された。ASKAは審理期間中に女性やその担当弁護士と交わしたメールの内容も明かしながら、自分を証人として呼ばなかった裁判所に不信感を示した。

 女性に謝罪しながら、現在はその心痛から逃れるように創作を続け、アルバム5枚分の楽曲を書いたという。所属レコード会社もなく、執行猶予期間の活動は自粛すべきとの意見もあるが「歌を歌い続けるために歌を歌うことを選びました。(中略)私は、私の人生をこれ以上じゃましたくありません」と音楽活動再開を希望。書籍化も意識した表記もあったが、出版社のあてはなく、異例のブログ公開に踏み切ったようだ。