MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」(月~土曜、午前8時)で42年、パーソナリティーを務める浜村淳(81)が、番組を「死ぬまで続ける」と話していることを、MBSの三村景一社長が21日、大阪市内の同局で開いた新春会見の中で明かした。

 三村社長によると、浜村は以前から「死ぬときに番組を終わりたい」とし、生涯「ラジオで現役」の意向を持っていたが、三村社長は「こないだ、あらためて話し合った」。その席上で、浜村は前言そのままに「最後までやりたい」とあらためて、話したという。

 というのも、3月からAMラジオがFMラジオでも聴けるようになる「FM補完」が、在阪局でもスタート。これに合わせて、三村社長が浜村に意思確認をしたところ、浜村があらためて「生涯現役」の思いを口にした。

 その流れの中で、浜村は「たとえ(晩年)病院にいて、病室のベッドの上からでも(出演を)続けたい」とまで言い、三村社長はいたく感銘を受けて、即諾。「FM補完が始まり、ラジオが新たな時代を迎える年に、浜村さんの決意は力強い」と感謝した。

 浜村は、三村社長との会談の中で、ラジオへの愛着、あふれる思いが止まらず、三村社長は、浜村の“ラジオ愛”に共感。「ラジオ新年へ向けて、記者会見を開いて、ラジオの存在意義を見つめなおしてもらったらどうか」と提案し、浜村氏の許諾待ちで「生涯現役宣言」の記者会見が開かれる可能性もあるという。

 ただし、FM補完のスタートについては、浜村は「何も(意識は)ない」と答えたといい、三村社長は「浜村さんのぶれない力強さが頼もしい」と話した。

 浜村は72年10月から前身の「ごめんやす浜村淳です」を土曜午前の番組としてスタート。39歳だった74年4月8日から「ありがとう浜村淳です」を始めた。午前帯の聴取率1位をたびたび記録するなど、関西朝のラジオを代表する人気番組となり、14年4月8日には放送40周年を迎えている。