気になる静岡県テレビ局アナウンサーの素顔を紹介する連載「静岡アナ 気になリスト」。テレビ静岡の伊藤弘美アナ(27)です。袋井市生まれで、大学時代には「ミスオブミスキャンパスクイーンコンテスト」でグランプリ。芸能界からの誘いもありましたが、小学生の頃から憧れたアナウンサーの道を選びました。
-袋井市生まれ。この連載では初の県出身者です
そうですか。意外といないですね。袋井は静岡市と違って、ほんとにのどかなところでした。
-大学から東京へ。立大で10年に、ミスキャンパスのコンテスト「ミスオブミス」でグランプリに
なんですかねぇ(笑い)。家族と本人が一番びっくりでした。
-出場のきっかけは
(ミス立教の)出場者は決まっていたのですが、1人出られなくなって、広告研究会の友人から「出て」と言われまして。3年生で、これから就活だし、大学生活ではサークルにも入らず、これという出来事もなかったので、思い出づくりに参加しました。授業も一番前で聞くような真面目なタイプだったんですよ。
-「ミスオブミス」は注目度の高いイベント。芸能事務所からの誘いはありましたか
はい。一瞬は考えました。そういう道もあるのかと。思い返すと、いろいろな選択肢はありましたね。
-そんな中でアナウンサーの道へ
小学生の時、フジテレビの「めざましテレビ」を見て、アナウンサーってすてきだなと思ったんです。当時は八木亜希子さんと小島奈津子さんで、飾らず、すごく自然体で、「こういう人になれたらいいな」というイメージがありました。でも、アナウンススクールには行かないまま、「度胸試し」の意味も含めてキー局を受けました。
-アナウンサーを目指して、気合満々の方々に圧倒されませんでしたか
どうだったかな…。結局、自分のベストを出すしかないので、考えられなかったですね。人を見ている余裕がなかったんじゃないですかね。
-キー局の結果は
フジテレビが最終まで残りました。そこから、(通常のアナウンサー志望者は)大阪の準キー局とか全国(の地方局)を受けていくんですけど、私は受けてなくて。一般(企業への)就職も考えようと、いろいろと目を向けていたところでした。
-ただ、フジテレビ系列で地元のテレビ静岡だけは受験したんですね
はい。ご縁があったんだな~という感じで。
-入社試験の思い出はありますか
カメラテストで突然、「歌ってください」と言われまして。パッと思い付いたのが「まちぶせ」(81年、石川ひとみ)。うふふ。違ったかな…。何かそういう懐メロ曲を歌ったんです。
-試験で、いきなりふられるわけですか。しっかり歌えましたか
歌いましたよ。ふふふ。1フレーズ歌ったような。はい。本当の素が出たと思います(笑い)。
-入社1年目にも全国ネットの「FNS27時間テレビ」で「木綿のハンカチーフ」(75年、太田裕美)を披露。度胸ありますね
そうです、そうです。すごいですよね。ふふふ。
「思い出づくり」と「度胸試し」で運命を切り開いた伊藤アナ。「その2」では、アナウンサーとしての仕事ぶりを語ります。【柳田通斉、鈴木正章】(つづく)
◆伊藤弘美(いとう・ひろみ)1988年(昭63)8月31日、袋井市生まれ。立大社会学部社会学科卒。12年入社。担当番組は「みんなのニュース しずおか」(月~水曜日キャスター)、「てっぺん静岡」など。バレエ歴13年。趣味は舞台鑑賞。血液型O。
◆ミスオブミスキャンパスクイーンコンテスト 全国各地の大学で選ばれたミスキャンパスの中から、ミスを選出する大会。02年から開催。歴代グランプリには、フリーアナ高見侑里(28=08年、立大)女優広井ゆう(25=11年、高知大)らがいる。