戦後の上方落語を復興させた「四天王」最後の1人で、1月9日に心不全のため85歳で亡くなった3代目桂春団治さんをしのぶ会が12日、大阪市内のホテルで行われた。

 門弟代表であいさつした一門筆頭の桂福団治(75)は「師匠、長い間お疲れさまでした。体調がおもわしくなくても一生懸命に私を叱ってくれた。もう叱ってくれる人がいなくなってしまった」と声を震わせながらも「これからは師匠に喜んでもらえるような一門にしていきたい。師匠、我々一門をあの世から見守ってくれなはれ」と力を込めた。

 しのぶ会には約1000人が出席。上方落語協会幹事長の桂米団治(57)、親交の深かった兄弟漫才コンビ、酒井くにお(67)とおる(64)らが集まり、悲しみを新たにした。

 春団治さんがほほ笑む遺影は、06年4月の芸能生活60周年で「親子茶屋」の高座で撮影されたもので、遺影の周囲には花々が敷き詰められた。祭壇前には紫綬褒章、旭日小綬章などの賞状などが置かれた。会場の入り口にはお気に入りだった藤色の色紋付羽織の高座着が展示された。