前立腺腫瘍の手術を受け、1月16日から休養していた西川きよし(69)が19日、大阪市中央区の吉本興業本社で、復帰会見を行い、検査の結果「3カ所の腫瘍が見つかり、いずれも良性でした」と報告した。現在は投薬治療の必要もなく、排尿のリハビリに努めるだけで「尿が滝のよう(に出る)」と明かした。

 きよしは約10年前から排尿時に違和感があり、最近では、夜の就寝時に「2時間に1回トイレに行く」状態で、長く、前立腺肥大の症状と闘ってきた。ヘレン夫人の勧めもあり、昨年秋に検査を受け、その後も精密検査を続け、腫瘍が発見されたという。

 「お医者さんは『半年後でも(手術は)大丈夫、急ぐことはない』とおっしゃいましたが、腫瘍と聞くと早く治療したいとの思いが強くなった。ロケ先でもトイレが近く、皆さまに迷惑をかけてきましたし、一刻も早くと思いました」

 スケジュールを調整し、今年明けから休養に入ると決めた。芸歴半世紀を超える中で、これまで大病を患い長く休養したことは1度もなかったきよしだが、早期の治療を決意。「大好きな仕事を早く再開したかったから」と説明した。

 1月18日に都内の病院に入院し、20日に手術。6時間後に目が覚め、しばらくしてから、医師から状況を聞いた。

 「どこにも転移しておらず、抗がん剤も放射線治療も必要ない、と言うことで、本当に『幸いでしたね』と、言われました」

 腫瘍は手術で切除でき、投薬治療の必要も、服用薬もほぼなく、食事制限もない。今後は定期健診で経過を見るだけでいいそうだ。「ただ、手術で出血をしているので、貧血、めまいに気をつけてくださいと言われた。今は(尿を)出して、止めてと、リハビリを頑張っています」と言い、笑顔も見せた。

 両手、両足を使って、全身に力を入れるキャッチフレーズ「小さなことからこつこつと」も披露してみせ、回復をアピール。検査当時の秘話も明かした。

 「検査で14本の小さな針を体に入れたんですけど、これが麻酔が切れると痛くて…。忍者屋敷の的になった気分でした」と笑わせた。体重は3キロ減ったものの「もともと58キロがベスト体重と言われていて、今62・1キロなんで、体が軽やかで、すっきりした感じです」と話した。

 入院中は、みのもんた、久本雅美らが見舞いに駆けつけ「千疋屋のフルーツとかいただきました」。同じく前立腺を患った間寛平からも「すごく励まされた」と言い、盟友の坂田利夫からは「(坂田が)気弱になって、小さい声で電話してきたんですけどね」と笑いながら、仲間に助けられたと話していた。

 きよしは20日のMBSラジオ「ありがとう浜村淳です」から仕事復帰。26日には「NHK上方漫才コンテスト」で審査員を務め、27日の京都・よしもと祗園花月で舞台復帰する。