ドイツで開催中の第66回ベルリン国際映画祭で20日、東日本大震災後の福島を舞台にしたドイツ映画で女優の桃井かおり(63)が出演した「フクシマ・モナムール」が、幅広い作品を集めたパノラマ部門の国際アートシアター連盟賞を受賞した。

 映画は、福島に慰問で訪れた若いドイツの女性が、震災で弟子を亡くした年配の芸者と出会い、心を通わせていく物語。昨年春に福島県南相馬市の仮設住宅などで撮影され、桃井が芸者役を演じた。

 同賞は映画祭事務局とは別の組織が運営する賞。「フクシマ・モナムール」は社会的、政治的テーマを扱った優れたドイツ映画に贈られる「ハイナー・カーロウ賞」も受賞している。