好調が続くNHK連続テレビ小説「あさが来た」(月~土曜、午前8時)の3月下旬放送の最終週に、元AKB48の大島優子(27)が女性解放運動家の平塚らいてう(らいちょう)役で出演することが決まり、3日、制作の同大阪放送局で発表された。

 関東地区では前週(2月22~27日)も、25%前後の高視聴率が続き、その快調ぶりは衰え知らず。同局では「21世紀朝ドラでも1、2を争う。関東では21世紀最高になるんじゃないか」との期待が高まっており、最高フィニッシュへ“最後の切り札”が投入された。

 「大島さんの、はつらつとしたかわいらしさがドラマの中にそのまま出れば、ひじょうに期待が持てると思っています」

 この日、大島の朝ドラ出演を発表したNHK大阪放送局の正籬聡(まさがき・さとる)局長は、笑顔を浮かべて率直に期待感を口にした。

 ドラマの主題歌はAKB48の「365日の紙飛行機」で、昨年大みそかの紅白歌合戦では、同曲のセンターを務める山本彩(22)が拠点を置くNMB48によって披露された。正籬局長もすっかり「さや姉」率いるNMB48に魅了され、AKB48グループに興味津々だった。

 今回、朝ドラ最終週へ最後の起爆剤として、OGの大島出演が決定。起用した番組の佐野EPは「早い段階から最後は(ヒロインの)あさと、平塚らいてうで締めようと考えていた」と明かし、大島の抜てきには「キリッとしたところもありつつ、愛らしい人」と説明した。

 ドラマでは波瑠が、幕末から明治に活躍した女性実業家の広岡浅子さんをモデルにしたヒロインあさを好演。番組も終盤に入り、あさも晩年を迎え、あさに反感を抱く女学生の「平岡明(はる)」が登場する。彼女が後の平塚らいてうで、血気盛んな若いらいてうは、実業家として大成したあさに反感を抱き、堂々と自分の意見を述べる設定だ。

 大島といえば、AKB48在籍中、美少女系の愛らしいルックスの一方で、キレ味抜群のダンスからは色っぽさも漂わせ、キュートでシャープな“2つの顔”でグループを引っ張ってきた。主題歌をセンターで歌う山本彩にとっても「あこがれの先輩」だった。

 今ドラマでは、主題歌がAKB48で、楽曲センターはご当地・NMB48の顔、山本だったことから、佐野EPも「メンバーの誰かが出演」をにおわせてきた。その答えが、大島。正籬局長はこの日「(紅白で魅了され)NMB箱推しと書いて(報じて)もらいましたが」と苦笑しつつも、大島の助っ人参戦へ大いに期待。「関東では(高視聴率が続き)今世紀(朝ドラの平均視聴率が)最高になってくれれば」と話していた。

 大島は3月26、29、30日に出演する。

 また、あさの嫁ぎ先「加野屋」の奉公人ふゆとして出演し、番頭の亀助と結婚した設定の清原果耶(14)が、今度はふゆの娘役として再出演。最終回4月2日放送分に登場する。

 ほか、渡辺いっけい(53)がヒロイン夫妻の主治医役で、山口智充(46)は加野屋に出入りする植木職人役で最終週に出演する。