歌手で女優の西内まりや(22)が、永井豪氏(70)の人気漫画「キューティーハニー」を原作にした「CUTIE HONEY-TEARS-」(仮題、秋公開)で映画初主演することが3日、分かった。同作の漫画やアニメなどで定番だった“お色気”はほとんどなし。CGを駆使し、激しいバトルシーンもある平成版アクション映画に生まれ変わる

 時代は21世紀末。各地で異常気象や未知のウイルスがまん延し、世界中が暗雲に包まれていた。そこに「キューティーハニー」のコードネームを持つ、西内演じるアンドロイド(人間型ロボット)が天才科学者によって作られた。人間の感情を持つ異色のアンドロイドが、人類を滅亡の危機から救うために悪の組織と戦うというストーリー。西内は「今回キューティーハニーという作品に携われたこと、映画初主演させていただいたこと、本当にうれしく思います。楽しみにしていてください!」と意気込んでいる。

 初のアクションシーンに取り組んだ西内は、収録中に生傷が絶えなかった。母が国体選手で父もスポーツ万能という家庭に育ち、幼少のころからバドミントンや水泳で体を鍛えた。運動神経には自信がある。昨年11月のクランクイン前には1カ月以上、ジムなどでトレーニングした。だがワイヤも使う格闘シーンは頭を地面にたたきつけたり、パイプと衝突するなど想像以上にハードだった。「一つ間違えば骨折する危険と隣り合わせで、現場は緊張感に包まれていました。アザを作りながらも撮影に挑み、迫力のある映像になっていると思います」と振り返る。

 変身前のハニーは、全身黒ずくめの衣装。明るいお色気が人気だった従来とは異なるハニー像だ。撮影は既に終了。最新CGを駆使し、ハリウッド映画のような壮大な近未来の世界観を作り上げている。これまでの「キュートでセクシー」というハニー像を大きく変えることになり、西内は「皆さまが愛するハニー像を、いい意味で裏切りたいです。新しいハニーが生まれたと感じています」と話した。原作の永井氏は「西内さんという当代きっての美人女優で映画化され、最新の映像技術がハニーの活躍の場を“空想の未来”にしてくれた。ハニーちゃんの活躍が楽しみ」と期待を寄せている。

 ◆キューティーハニー 1973年に永井豪氏が「週刊少年チャンピオン」で連載を開始した漫画。主人公は女性型アンドロイドの高校生如月ハニー。体内に内蔵した「空中元素固定装置」を狙う犯罪組織パンサークローと戦うストーリー。「ハニーフラッシュ!」の掛け声とともに強くてセクシーなキューティーハニーに変身する。アニメはテレビ朝日系で放送され、04年には佐藤江梨子主演で映画化。07年には原幹恵主演でドラマ化された。

<西内アラカルト>

 ▼モデル 06年に地元福岡でスカウトされ、07年にファッション誌「ニコラ」でデビュー。「Seventeen」専属モデルも。

 ▼女優 08年日本テレビ系「正義の味方」でデビュー。13年フジテレビ系「山田くんと7人の魔女」で地上波連ドラ初主演。

 ▼歌手 14年8月「LOVE EVOLUTION」でデビュー。レコード大賞最優秀新人賞。

 ▼スポーツ少女 小3から中2までバドミントンに打ち込み毎日腹筋500回、6キロ走。当時のコーチは「五輪を目指せた」。

 ▼家族構成 両親、姉(タレント西内ひろ)。

 ▼サイズ 身長170センチ。股下81センチ。