NHK連続テレビ小説「あさが来た」の最終収録が5日、同大阪放送局で行われ、佐野元彦担当プロデューサーは、スピンオフ作品の主人公に期待されたディーン・フジオカが演じた五代友厚の“今後”について語った。

 「(五代が主人公の)スピンオフはありません。ですが、回想シーンではどんどん、この後も出てきます」とし、五代さまのスピンオフは否定した。

 同局はすでに、加野屋で中番頭を務める亀助(三宅弘城)を主人公にしたスピンオフ・ドラマを、4月23日(午後9時)にBSプレミアムで放送すると発表。亀助が、清原果耶(14)演じる奉公人のふゆと結婚する際、ふゆの父から許しを得る場面などを描くとしている。

 近年の朝ドラでは、本編の放送終了後に、劇中で描ききれなかった秘話にスポットを当てたスピンオフ作品の制作が恒例になっており、同局によれば、視聴者からも、ディーンを主演にしたスピンオフ作への期待が高かった。

 ただし、佐野氏は「年が明けて(スピンオフを)考え始めたとき、ディーンさんの五代がからんでいるのは、波瑠さんをはじめとした広岡家の面々で、ドラマの中心にいた」とし、番外編的な位置づけの「スピンオフ」の主人公ならば、番頭・亀助の“裏話”が妥当と考えたと明かした。

 ヒロインあさを支えた「加野屋」のドラマを作る上では、主人公・亀助が適任だったとした。

 ディーンが演じて、大人気となった「五代さま」をめぐっては、1月22日放送分で史実通りに亡くなった後も、2月22日に新たに撮り下ろした「新撮」場面を放送するなどし、視聴者の反響にこたえていた。