笑福亭仁鶴(79)の進行で放送32年目に入るNHK総合「バラエティー 生活笑百科」(土曜午後0時15分)の収録が14日、同大阪放送局で行われ、落語家桂南光(64)が15年ぶりに番組レギュラーとして復帰した。「室長」の仁鶴を助ける「室長補佐」として、4月9日放送分から登場する。

 番組では、ゲストが法律的な問題も内包する悩みを相談。レギュラー陣の「相談員」がアドバイスをし、最終的に弁護士が解決するもの。「室長補佐」の南光は同9日、16日放送分の2本を収録。ほとんどの場面で仁鶴に代わって進行し「もっと楽やと思ってた…」と苦笑い。仁鶴は南光が入り「楽なこってすな(ことですな)」とニヤリ笑った。

 南光は前名の「べかこ」時代、87年9月に初出演。その後は01年1月27日放送分まで、相談員としてレギュラー出演していた。今回は肩書に重みを増したが、もともと仁鶴とは読売テレビ「大阪ほんわかテレビ」でも長年共演しており、気心の知れた間柄。仁鶴の信頼も厚く、15年のブランクを感じさせることはなかった。

 ただ、世間の悩みは時代が流れており、ブランクも感じる様子だ。芸能界では無料通信アプリ「LINE」からの情報漏えいで、不倫騒動からベッキーが実質的な休業状態に追い込まれ、仁鶴、南光らと同じ芸人仲間の桂文枝も画像の流出騒動もあって苦境が続くなどしている。

 今後、番組でそういったケースの相談が出てくる可能性もあるが、南光は一般論として「まあ、ないとは言えないですよね」。一方で、自身については「僕ら、NHKに(レギュラーで)出るということは堅い人間なんですわ。(スキャンダルは抱えて)ないです」と潔白をアピールした。

 とは言いつつ、そこは芸人。続けて「まあ、スキャンダルでも出して名前売ったろかとも思いますけど、そしたらNHKからレギュラー下ろされるからね」と笑わせた。

 また、身近に起こった相談したい案件を問われると「僕はほんま、ないんすけど、嫁が詐欺でお金振り込みそうになりまして。銀行の人がおかしい思うて止めてくれたんで、被害は手数料だけでしたけど、そんな時代ですね」と話した。