気になる静岡県テレビ局アナウンサーを紹介する連載「静岡アナ 気になリスト」。Daiichi-TV永見佳織アナ(33)の「その2」です。視聴者に親しみやすいキャラクターとフリートークが魅力。「静岡アナ」では、類を見ない独自路線に行き着くまでを語りました。

 -高知放送から移籍。そもそも、スポーツ番組アナ希望だったのでは

 最初はそうでしたが、まあ、タイミングもありますし。ジュビロ磐田の試合は、プライベートに見に行きます。ジュビ女(じょ)ですから(笑い)。

 -実際は情報系番組を担当

 高知でも担当していました。こちらでは、入って2日目に、「〇ごと」の中継に出ていました。

 -入った時に29歳。すぐになじめましたか

 小野沢玲奈アナ、西山加朱紗アナ(15年3月に退社)、小岩智子アナ(育休中)ら、年下の子たちに救われました。分からないことも教えてくれて。

 -Daiichi-TVは明るいですよね

 明るいんですよ~。女子の筆頭が、天使の徳増ないるさんなので。他局の人から「仲がいい」とうらやましがられますね。

 -番組では、男性アナから突っ込まれていますが

 30歳を超えて自分でも迷っていた昨夏、副社長に「おまえにビジュアルは求めていない」と言われたんです。ハハハハ。初めてお話をさせてもらったのにですよ。「おまえは2・7枚目でいけばいいから」と。

 -中途半端な数字で

 そうなんです。「振り切って3枚目までいくと、女性アナとしての知性、品格をなくすし、女性に嫌われるから、2・7枚目でいけ」と。自分では、ビジュアルで売っているつもりだったんですけど、「その点は大丈夫。山田桃子、杉岡沙絵子がいるから」と。ハハハ。そうなんです。

 -独自路線ですね

 「2・7枚目で、アナウンサーとしての新たな道を作っていけばいいんじゃない」とも言われました。救いの言葉でした。

 -中継で見せるフリートークが抜群ですね

 緊張もしますし、足も震えますが、中継や生で話すことは、アナウンサー冥利(みょうり)に尽きると思っています。高知を離れる時、一番信頼していたディレクターさんから「おまえの強みは中継だから」と言われました。それが心の支えになっています。

 -アドリブができるのは強みですね

 逆に「台本通り」ができないんですよ(小声で)。今、藤原恭一アナと一緒に「〇ごと」のコーナーを担当しているのですが、藤原アナが全部、台本を把握しているので、私は台本を見ないんですよ。ハハハ。

 -視聴者から、中継先で声をかけられますか

 はい。そういう時って「実物の方がキレイ」とか言われると思うんですが、私の場合、「面白いですね」と言われるんです。ハハハ。この前、ご婦人に「あなたは、れっきとしたアナウンサーですか」と言われたんです。ハハハハ。何か、面白かったみたいです。

 取材中もサービス精神旺盛で面白い話が止まらない永見アナ。勢いあまって、恋愛トークも披露してくれました。「その3」は、「恋バナ」です。【柳田通斉、鈴木正章】(つづく)

 ◆永見佳織(ながみ・かおり)1983年(昭58)1月1日、愛知県生まれ。椙山女学園大人間関係学部卒後、07年4月から高知放送のアナウンサーに。契約終了後、12年4月からDaiichi-TVへ。担当番組は「〇ごと」「あいチャン!!」「ごちそうカントリー」。血液型O。