26日未明に44歳の若さで急死したお笑いタレント前田健さんが最後に出演したバラエティー番組を制作したテレビ朝日の吉田慎一社長(66)は同日、都内の定例会見で「非常に残念に感じております。当社の番組にも、よく出演していただいていた。心より冥福をお祈りしたいと思います」と話した。

 前田さんは24日、同局系「金曜ロンドンハーツ」(金曜午後9時)の栃木県内で行われたロケ収録に参加した。その後にマネジャーと一緒に都内の自宅まで移動。プライベートの時間で訪れた東京・新宿区内の飲食店で食事した後、路上で倒れて救急搬送された。

 同局によると、前田さんが参加したコーナーは、オネエ芸人による運動テストという。午前9時から50メートル走、走り高跳びをこなした。昼休憩中に体調不良を訴えたため、待機していた医師とスポーツトレーナーに相談。収録は可能という判断もあって、腕相撲やリレーの収録をこなした。

 同局によると、前田さんが不整脈の持病を持っていたことを所属事務所は把握していたという。同局は持病のことは知らなかったが「事前にロケの内容を伝えて、所属事務所とご本人に確認して、ダンスなどの仕事よりも負担は軽いということで参加していた」と説明している。

 収録内容の放送については「まだ現段階では全部を把握できていない。未定です」としている。