架空の経費を計上して法人税約7100万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反の疑いで、人気テレビ番組を手掛ける東京の制作会社「HI-STANDARD(ハイスタンダード)」と立浪仁志社長(45)を東京地検に告発したことが2日、分かった。

 同社は民放の番組「ニンゲン観察バラエティ『モニタリング』」などを制作している。

 関係者によると、同社は2014年12月期までの2年間、社外のフリーディレクター数人に対する架空の制作費を計上する方法で、約2億7千万円の所得を隠した疑いが持たれている。

 隠した所得はディレクターらの名義の預金口座に入れていたが、実質は立浪社長が管理していたという。

 民間の信用調査会社によると、同社は立浪社長が07年6月に設立。民放各局のテレビ番組制作や携帯動画、ネット配信コンテンツを手掛けている。

 立浪社長は顧問税理士を通じ「税知識の欠如からご迷惑をかけ深く反省している。今後は法令順守に努めたい」とのコメントを出した。既に修正申告と納税を済ませたという。