歌手プリンスさんが急死して1週間以上が経過した今、プリンスさんが未発表曲を厳重に保管していた保管庫が、ついに開けられたことがわかった。

 米ABCニュースによると、”Vault”と名づけられた保管庫には、プリンスさんだけが知る秘密のコードがあったが、プリンスさんが長年にわたり懇意にしていたミネソタ州の地元銀行が、ドリルでこじ開けたという。巨大な保管庫内には複数の棚があり、大きな回転輪で封鎖されているといわれている。

 過去に、96年に銃殺されたラップ歌手シュパック・シャカや、02年に交通事故で死去した米バンドTLCのリサ”レフト・アイ”ロペスらの遺産管理人を務めた、エンターテインメント弁護士のドナルド・デビッド氏は米ピープル誌に、「過去の経験からして、これらの未発表曲はたくさんの編集が必要なことが多い。使用できるものもあれば、使用できないものもある」と語った。

 さらに、「プリンスの未発表アルバムが適正に管理されているかどうか、今後20年間でわかるだろう。遺産がよく管理されていて、曲の版権を簡単に売ったりしなければ、何の問題もなく長年にわたり利益を生み出すことになるはず」と語っている。

 プリンスさんは遺言を残さなかったといわれており、6人の兄弟姉妹たちが遺産分割に関する話し合いに入ったと報じられている。(ニューヨーク=鹿目直子)