美容クリニックで治療をしたように装って診療報酬をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた医師でタレントの脇坂英理子被告(37)は11日、東京地裁の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で「被告は2011年以降、ホストクラブで散財するなど借金を重ねていた。12年にクリニックを開院したが、患者が集まらないことから診療報酬の水増しや架空請求を始めた」と指摘した。

 「来院者の9割以上が(患者を装った)紹介患者で、被告は来ても院長室でゲームをするなど何もしていなかった」との看護師の供述調書も読み上げた。起訴状によると、会社役員早川和男被告(39=同罪で公判中)らと共謀、12~14年に千葉県船橋市の「Ricoクリニック」などで患者に治療したように装い、診療報酬計約154万円をだまし取ったとされる。

 ◆脇坂英理子(わきさか・えりこ)1978年(昭53)12月、東京都生まれ。東京女子医大卒業。03年に医師免許取得。東京女子医大病院麻酔科で心臓手術などに携わる。自身が院長を務める「Ricoクリニック」で内科などを扱ったが、14年に閉院。