園子温監督(54)と妻で女優の神楽坂恵(34)が14日、東京・新宿のシネマカリテで映画「ひそひそ星」の初日舞台あいさつに出席した。

 園監督が設立した映画製作会社「シオンプロダクション」の第1弾作品で、同監督が25年前に構想を固めていた。「この映画で商業映画デビューをしようと思っていた」というほどの秘蔵作だったが、「あまりにも変わった内容で、映画会社で作れる作品じゃなかった」と、いったんお蔵入りになっていた。

 それでも、全シーン全カットの絵コンテを完成させるなど、映像化へ準備は完了しており、神楽坂も「引っ越すたびにいつも(資料が入った)段ボールを持ってたよね」と明かした。園監督は「著しく方向転換して、過激な作品を撮っているけど、ゼロからの出発というか、新しくこれからの映画の道をあらためて考え直したい」と語った。

 イベントの途中で、園監督の携帯電話が鳴り、神楽坂は「え、まさか…」と笑いが止まらなくなるハプニングもあった。主演だけでなくプロデューサーも務めた神楽坂は「大きな仕事はしてないけど、陰の存在だった。お金の部分は勉強になった」と話していた。