俳優綾野剛(34)が25日、東京・銀座の丸の内TOEIで主演映画「日本で一番悪い奴ら」(白石和弥監督)の初日舞台あいさつに出席し、登壇者の過激発言を必死にフォローした。

 綾野演じる刑事が、ピエール瀧(49)演じる先輩の悪徳刑事の教えにならい、強引に結果を出す捜査方法で北海道警のエースにのし上がっていく問題作。綾野が冒頭から「この不謹慎な問題作をご覧いただき、感謝しています。と同時に、みなさんの神経、大丈夫かな?」と観客に問いただすと、爆笑が起こった。

 劇中には覚せい剤や拳銃の取引現場、暴力シーンなど、過激な描写が頻繁に登場する。やくざの親分を演じたTKO木下隆行(44)も「この映画、ほんまに公開したんや」と驚くほどだった。見どころを聞かれた白石監督は「シャブを打つところかな」とぶっちゃけた。公の場にはギリギリな発言に、綾野は「この映画の話をするときは、喫茶店とかじゃなくて、しゃぶしゃぶ屋さんとかにして下さい。話が紛れるので」と慌てて呼びかけた。

 道警で実際にあった、日本警察史上最大の不祥事と言われる「稲葉事件」を題材にしている。原作者で主人公のモデルでもある稲葉圭昭氏によると、「内容はほぼほぼ事実」だが、2カ所だけ違う箇所があると指摘されたという。白石監督が「捕まる時、本当は(暴れずに)素直に捕まったそうです。『あと俺、警察署内でセックスしてねえよ』とも言っていた」と明かした。ピエール瀧が「いい話ですね~」と意味不明な相づちを打つと、綾野は「『性的描写』と書いていただければ…」と、再びフォローに回っていた。

 ほかYOUNG DAIS(34)デニス植野行雄(34)が登壇した。