米映画「ファインディング・ドリー」(7月16日公開)の日本語版の声を担当する室井滋(57)らが29日、都内で会見した。

 13年前の前作「ファインディング・ニモ」でもドリー役を担当した室井は「今回もドリーをやらせてもらえるか、正直不安だった。いざ、本番になってもマイクに頭をぶつけたりドジばかりでした。私自身(物忘れの激しい)ドリー化して、タクシーの中に携帯を忘れたり、ガーデニングの道具を買いに行ったつもりが、いつの間にかカーテン売り場にいたり…。年のせいかもしれませんが」と感慨深げ。

 共演の木梨憲武(54)も前作と同じマーリン役。「吹き替えではスタジオで1人。5、6日こもってひたすら叫び続けて…。(製作の米)ピクサーさんは厳しいから、本社でチェック後の直し収録のスケジュールまでしっかり押さえられました」とディズニー・ピクサー社の厳密なアニメーション作りを明かした。

 今回が初参加となった上川隆也(51)と中村アン(28)は対照的に殊勝で「ピクサー作品は草創期から隠れキャラを探すくらいのファン。とにかくうれしかった」(上川)「オーディションを全力で突破しました。この場に立てることが感激です」(中村)とそれぞれ笑顔を見せた。

 来日中で同席したアンドリュー・スタントン、アンガス・マクレーン共同監督からは「英語に合わせた動きなのに、まるで自然な日本語に驚きました」とそろってお墨付きをもらっていた。